【ジョセフ・ナイ発言の捉え方】
●9・11付沖縄タイムス記事「[想い風]沖縄の犠牲
馬耳東風」から抄出します。ポイントはナイ発言の意味です。
〈元国防次官補でハーバード大学教授のジョセフ・ナイ氏は、中国の弾道ミサイルの発達で在沖米軍基地の脆弱(ぜいじゃく)性が高まっていると指摘。一方で多くの日本人が「沖縄の米軍基地の重荷にいら立っている」とし、日米同盟の再考と新たな体制への移行を促した。しかし、これは沖縄が強いられている犠牲に理解を示したものではない。
日米の軍事一体化を加速させる安倍政権を評価するナイ氏の主張は、将来的には在日米軍基地を「自衛隊基地」に衣替えし、運用維持費は日本が負担。一方で米軍は従来通りの自由使用が保障されるというものだ。つまり、表向きに「自衛隊」という看板を掲げることで、何か不都合が生じても米側は責任を負わずに済むという計算だ。
日米同盟が大きく変容しつつあるなか、注意しなければならないのは、沖縄が強いられる「犠牲」の質もまた変容しつつあるということだ。〉
これは的確な分析です。世界の中で米軍事力が徐々に弱まっている趨勢に対応して米政府は同盟国に軍事的にも経済的にも負担を迫っています。ナイの主張は徹頭徹尾自国中心主義であり「沖縄が強いられている犠牲」などまったく視野に入れていません。
〔参考記事〕
◆[想い風]沖縄の犠牲 馬耳東風 9・11 沖縄タイムス
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