2014年7月12日土曜日

社説:7・11付琉球新報・社説が国のアセスメントを糾弾


7・11付琉球新報・社説「ジュゴン食跡 アセスの茶番を証明した」から。
 

 〈国の建設事業に対する、国による環境影響評価(アセスメント)など、事業是認の結論ありきの茶番にすぎない。それを証明する事実がまた一つ明らかになった。

 日本自然保護協会は、米軍普天間飛行場代替施設建設予定地でわずか2カ月の間にジュゴンの食跡を110本以上発見したと発表した。サンゴ礫(れき)が付着した鍾乳石も日本で初めて発見、新種や日本初記録の生物種も次々に発見した。いずれもアセスに記載がなかった事実だ。

  このアセスは、情報の隠蔽(いんぺい)や後出しも既に多数明らかになっている。これほどずさんな調査に基づき事業を是とするならば、もはやアセスの名に値しない。国は直ちに建設計画を撤回すべきだ。

  ジュゴンの食跡は、従来は数カ月に1度、それも数本見つかる程度だった。今回は110本、それも市民団体による限られた規模の調査である。しかも発見地点はまさに埋め立て予定地内が大半だ。

  だがアセスは「(ジュゴンは)嘉陽地区の藻場を主に利用していると考えられ、辺野古地区利用の可能性は小さい」と記す。嘉陽の藻場は8ヘクタールだが、辺野古は173ヘクタールだ。うち埋め立てで消失する面積は78ヘクタールもある。それなのにアセスはジュゴン維持への影響はないと結論付ける。食跡の数に照らしても、藻場面積に照らしても、およそ説得力を欠く。建設ありきの非科学的結論としか思えない。〉 

 ここ数日は台風8号の影響で海が大荒れでしたが、防衛省はできるだけ早く埋め立てを開始しようと焦っています。まもなくブイの設置を強行すると思われます。
 

〔参考記事〕 

◆◆社説・ジュゴン食跡 アセスの茶番を証明した 7・11 琉球新報
 
 

 

 

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