2014年7月4日金曜日

ヘリ基地反対協の緊急アピール


7月2日、辺野古にテントを張り、座り込みを続けている名護・ヘリ基地反対協議会が緊急アピールを発しました。ぜひ熟読を。
 

辺野古制限水域拡大・海底ボーリング調査反対緊急アピール  

7 1 日、安倍政権は、6 20 日の日米合同委員会の合意を受けて、辺野古沿岸における「臨時制限区域」を閣議決定し、本日、防衛大臣名で官報告示した。辺野古新基地建設に向けて、キャンプ・シュワブ沿岸提供水域の第 1 区域(常時立ち入り制限区域)を現行の「沿岸から 50m」から「同 2000m」へと大幅拡大し、「工事完了の日まで」の「臨時制限区域」の設定によって、市民・県民の当然の権利である抗議行動を徹底排除しようというものである。さらに、飛行場建設予定敷地内の兵舎などの解体作業も始まった。

辺野古の美ら海は、太古の昔から無数の命をはぐくみ、地域住民が先祖代々、その恩恵を受け、感謝しつつ引き継いできた命の海である。とりわけ、「鉄の暴風」と呼ばれた沖縄地上戦で陸地が焼け野原になったあと、しまんちゅの命を救ってくれたのはこの海の豊かさであったことを、私たちは決して忘れない。その海が、陸域のキャンプ・シュワブの運用に伴う提供水域とされ、殺戮と破壊の訓練のために使われていることは、なんという理不尽であろうか。

そして今、この海が、名護市民・沖縄県民の圧倒的反対を足蹴にして新基地建設を強行しようとする日米両政府によって、さらなる理不尽な暴力で奪われようとしていることを、私たちは決して許すわけにいかない。万人がその恵みを享受すべき「公有水面」が、米軍提供水域として漁業や立ち入りを制限されていることは極めて不当であるが、それを置くとしても、第 1 水域は陸域の米軍施設の保安のために設けられているものであり、県民の正当な抗議行動を取り締まるために恣意的に拡大することは、日米地位協定の 515 メモにも反する基地の拡大であり、言語道断である。稲嶺進名護市長はこれに強く反対しており、名護市議会も 6 25 日、制限区域拡大の日米合意に反対する決議を行った。閣議決定は、これら地元の意思を踏みにじる許しがたい暴挙である。

さらに安倍政権は、県民の抗議行動を「海上犯罪」として「刑事特別法」を適用して取り締まる

よう海上保安庁に指示し、海保はすでにそのための訓練を辺野古海域で開始している。海保の増員、沖縄防衛局辺野古現地事務所の増員、名護漁協への法外な漁業補償も含め、あらゆる権力と金力を用いて名護市民・沖縄県民の民意を徹底的に潰そうとする国家権力の横暴を看過することは、独裁政治と沖縄戦再現への道を追認することであり、私たちはこれを断固拒否する。

私たちは、「辺野古の海にも陸にも新たな基地は造らせない」と頑張っている稲嶺市長や市民とともに、また、埋め立て予定海域内の海草藻場を餌場として盛んに利用し、未来への命をつなごうとしているジュゴンをはじめすべての命とともに、不法・不当な制限区域の拡大、海底ボーリング調査を許さず、新基地建設を撤回させるために、内外に広く、次のことを呼びかける。

1) 辺野古現地座り込みへの参加  

2) 監視・抗議行動(キャンプ・シュワブゲート前および海上)への参加

 奇しくも、憲法解釈による集団的自衛権の行使容認の閣議決定と同じ閣議であったことに、沖縄の将来に暗雲を感じるのは私たちだけでしょうか。沖縄戦の悪夢を再現させないために、平和を希求する皆さんと粘り強く、戦い続けます。ご支援をよろしくお願いいたします。 

                           2014 7 2 日(水)

                           名護・ヘリ基地反対協議会

 

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