2014年8月26日火曜日

社説・コラム:8・25付沖縄タイムス・社説と2県紙


【8・25付沖縄タイムス・社説と2県紙・コラム】

〔参考記事 県紙の社説とコラム〕

◆◆社説[戦争体験と住民意識]危機感が広がり始めた 8・25 沖縄タイムス

 ・一部を引用

NHK放送文化研究所が実施している沖縄県民意識調査によると、沖縄戦への思いについて「忘れてはならない」と答えた県民は1977年には64%だったが、その後、増加傾向が続き、2012年には91%に達した。

 時がたつほど「忘れてはならない」という思いが強くなっているのである。

 ひめゆり平和祈念資料館の島袋館長は言う。「最近は少しずつ入館者が減っている。平和憲法が変えられようとしている中、たくさんの人に来てもらい、平和を守る人が一人でも増えてくれたらうれしい」。

 戦争体験の世代間継承の問題は、沖縄にとって極めて切実である。沖縄の若い世代には、小・中学校のころの平和教育の「マンネリ」を指摘する声もある。何を、どのように、次代に伝えていくべきか。あらためて議論を喚起する必要がある。

 米軍基地については、専用施設の74%が沖縄に集中していることについて「おかしいと思う」「どちらかといえばおかしいと思う」が合わせて86%に達した。

 「全面撤去」と答えた人が減った半面、「本土並みに少なく」と答えた人は、1992年の47%から2012年には56%に急増した。このことは、基地の過重負担を問題にする方向に世論が収れんしつつあることを示している。

 その点で興味深いのは、県が12年秋に実施した県民意識調査の結果である。米軍専用施設の約74%が存在していることについて、差別的な状況だと思うかどうか聞いたところ、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」を合わせ73・9%に達した。

 沖縄の過重負担を前提にした安全保障政策に対して県民は、明確に「ノー」だと主張しているのである。米軍普天間飛行場の辺野古移設が民意に反するのは明らかだ。

 

 

<金口木舌> 3600人の怒り 8・25 琉球新報・コラム

 ・冒頭を引用

斜面を埋め尽くす人々。臨時に設置した仮設トイレ。人々に振る舞われるかき氷。ずらりと並ぶ十数台のバス。23日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で見たことのない風景が広がった

 

 

[大弦小弦]「危険なので近づかないで」8・25 沖縄タイムス・コラム

 ・コラムから引用

 

基地建設が始まった名護市辺野古の海。取材船で出港すると、あっという間に大勢の職員が乗った警備艇に囲まれる。工事区域を示すフロートまで500メートル以上あっても「もっと下がって」の一点張り。法的根拠のない指示を繰り返し、波の荒いリーフの外側に威圧的に追い散らす

 

抗議行動のカヌーに対し「このままだと岸の方に流されて危険です。離れて」という耳を疑うような警告もあった。岸は安全なはずなのに、米軍基地には漂着さえ許さない強硬姿勢の海上保安官。生命や海の安全ではなく、何か別のものを守っているように思えてならない

 

厳重警備の工事区域内では、しばしば米兵がシュノーケリングに興じている。取材や抗議の船よりもはるかに危険に思えるが、防衛局も海保も何も言わず黙って見ているだけだ

 

「属国やっさー」。取材船の船長がつぶやいた。10隻以上の巡視船と数十隻の警備艇が守る米兵の水遊び。辺野古の海からは、この国の姿がよく見える。(田嶋正雄)

 

 

 

 

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