〈沖縄防衛局は米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた海底ボーリング調査のための浮標灯(ブイ)と浮具(フロート)の設置作業を始めた。
昨年12月と今年4月の世論調査ではいずれも74%の県民が辺野古移設に反対と答えている。圧倒的大多数の民意を無視してなされた作業強行は、沖縄の民意を踏みにじる暴挙だ。断じて許されない。政府は直ちに作業を中止し、11月の知事選であらためて民意を問うべきだ。
一方、作業着手について見解を求められた仲井真弘多知事は14日、「作業の一つ一つを僕に聞かれてもどうにもならない」と述べた。まるで人ごとのようだ。
だが、作業が加速したのは知事が防衛局の埋め立て申請を承認したからではないか。知事自身がこの事態を招いた最大の当事者だ。
見解を示さない態度に対し、15日に記者団から「無責任との声もあるが」と問われると、今度は「何で責任があるのか」と強い憤りを示した。あきれるほかない。
そもそも、県民にとっての重大事について回答を避けるのは、県民の生命を守る最高責任者としてあまりに無責任であろう。〉
〔参考記事・社説と記事〕
◆<社説>工事着手知事発言 「人ごと」扱いは無責任だ 8・16 琉球新報
◆仲井真知事「どこが無責任なんですか」 8・16 沖縄タイムス
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