2014年9月6日土曜日

社説・News:辺野古埋め立て工法変更、知事選見据えて申請

【琉球新報・社説が国の出先と化した〈仲井真県政〉を痛烈に批判】

 

9・5付琉球新報・社説「辺野古工法変更 県は防衛局の出先機関か」は的確な〈仲井真県政〉批判です。一部を抄出します。

 〈沖縄県自ら、沖縄の民意など聴く必要がないと言っているようなものだ。あきれるほかない。

 沖縄防衛局が9月3日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て工法の変更を県に申請した。県はわずか1カ月で審査を済ませ、10月上旬にも承認の予定という。

  11月の知事選を待たずに承認するのは、知事選での争点化を避けるためなのは明らかだ。今の知事の任期中に承認を得て、さっさと埋め立てに着手しようとする国も姑息(こそく)だが、県民の民意を問わないように取り計らう県庁とは何なのか。これではまるで「防衛局泉崎出張所」だ。

  くしくもこの日、県議会は新基地建設の即時中止を求める意見書を可決した。宛先は国だが、足元の県がそれを裏切っている。県議会の意思を正面から否定するのは、議会制民主主義の否定でもある。

  菅義偉官房長官は知事選の結果がどうであれ、移設を強行する考えを示す。沖縄は民意を聴く必要がない相手、すなわち植民地と言うに等しい。

  政府は知事選の前に作業を進め、「反対しても止められない」と県民に思わせたいのだろう。植民地に無力感を植え付けるのは宗主国の常だ。その思惑に乗せられてはならない。沖縄の在り方を決めるのは沖縄の民意であるべきだ。〉

 

〔参考記事・社説〕

<社説>辺野古工法変更 県は防衛局の出先機関か 9・5 琉球新報

 


【埋め立て工法変更のタイミングの政治的意味】

沖縄防衛局が埋め立て工法の変更を県に申請したタイミングについて、9・5付沖縄タイムス記事「知事選見据えて申請 辺野古設計変更」も琉球新報と同様の指摘をしています。

〔参考記事〕

知事選見据えて申請 辺野古設計変更 9・5 沖縄タイムス

 ・記事の冒頭を引用

 沖縄防衛局の辺野古埋め立て変更申請は、県知事選への影響に配慮したぎりぎりのタイミングだった。仲井真弘多知事から承認を得たい防衛省側と知事選への影響を最小限にしたい県側の思惑が一致した。名護市の管理する辺野古漁港の使用に見通しが立たない中、防衛局は、漁港の代替地を先行して埋め立てる秘策も辞さない構えだ。

 



【埋め立て工法変更の内容】

埋め立て工法の変更の内容については、同日付同紙記事「辺野古新基地 防衛局設計変更の概要」を熟読しましょう。添付の図版「辺野古埋め立て計画変更の概要」は記事の理解を大いに助けます。

 

〈参考記事〉

辺野古新基地 防衛局設計変更の概要 9・5 沖縄タイムス

 ・記事の冒頭と内容の目次を引用します

図版 辺野古埋め立て計画変更の概要 ・重要です! 編集部

 沖縄防衛局は3日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て工事で、4件の設計変更を沖縄県に届け出た。辺野古ダムの管理権を持つ名護市の同意が必要だったダム周辺工事2件を見直した。市に提出していた協議書を同日取り下げたが、目的については「安全と環境保全に配慮し、効率的に工事を進めるための方策」と繰り返し、移設に反対する名護市の抵抗を回避する意図はないと強調した。一方、辺野古崎の西側に中仕切護岸を追加。周辺海域を先行して埋め立て、作業ヤードとして整備する計画を検討している。市の許可が必要な辺野古漁港の使用もあきらめておらず、当面は「両にらみ」で作業を進めるとみられる。設計変更の概要をまとめた。(政経部・福元大輔)

(1)美謝川切り替え 工事容易に

(2)土砂運搬方法 ダムを迂回

(3)仮設道路の追加 運搬を加速

(4)中仕切護岸の追加 先行も視野

 

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