2021.1.20大成建設要請行動報告
(1)要請書(Fさん)
要請書
辺野古の米軍基地建設工事の即時中止を要請します
私達は、沖縄県名護市・辺野古に米軍基地は作らせないと平和のために行動し続ける沖縄県民と
連帯して福岡で行動する市民の集まりです。
2014 年6 月から御社は辺野古への米軍新基地建設工事を国から受注し建設を強行してきました.
私たちは大成建設が辺野古新基地建設から撤退することを求めます。
(1)大成建設は沖縄戦の遺骨が眠る土砂を辺野古の海に埋め立てるのか
糸満市「魂魄の塔」近くで始まった熊野鉱山の開発は、戦没者の遺骨が混ざった土を辺野古埋め立てに使うのかということで大きな問題になっていますが、他にもいくつもの法令に違反していることが明らかになっています。その一つが自然公園法違反問題です。「魂魄の塔」は周辺の身元不明のたくさんの遺骨を集めて建てられたもので,未だに周辺から遺骨がたくさん出ているのです。そのような沖縄戦跡公園で,自然公園法の普通地域に指定されているのですが、熊野鉱山は知事への届出無しに開発行為に着手したため、県から中止命令が出され、作業が停止したのです。
「知事は国定公園について、風景を保護する必要があると認めるときは当該行為を禁止し、命じることが出来るのです。ところが、「魂魄の塔」へ向かう丘陵の斜面が広く伐採され無残な姿になってしまっているのです。今後土砂の採取が始まれば、景観は更に損なわれるでしょう。
そもそも沖縄戦跡国定公園の趣旨は何だったのか?「本島南部の戦跡を保護することにより、戦争の悲惨さ、平和の尊さを認識し、20万あまりの戦没者の霊を慰めるとともに、園長11kmにおよぶ雄大な海蝕崖景観の保護を目的に設けられた公園で、戦跡としての性格を有する国定公園としては我が国唯一のもの」とされているのです。国定公園制定の趣旨からも、自然公園法第33条2項に基づく景観保護のためにも土砂採取を認めるべきではありません。
また、糸満市は2001年に「鉱業の実施には反対」という意見書を沖縄総合事務局に提出しています。また、糸満市は農振法に基づき、農用地として利用を優先する農用地区域で、農地転用は原則として禁止されているのです。
この問題は業者から県に届出を出せば済むというような問題ではありません。
今、沖縄県民は、南部の沖縄戦の遺骨が眠る土砂を辺野古の海に埋め立てることに反対しています。この土砂で世界の人民を虐殺するための軍事基地を造ることに反対しているのです。多くの県民が犠牲になった南部地区の土砂で,戦争のための軍事基地を造ることは「県民感情」が許さないのです。
沖縄防衛局は、「コメントする立場にはない」と逃げ回っています。
大成建設にお聞きします。大成建設は沖縄戦の遺骨が眠る土砂を辺野古の海に埋め立てて,人殺しのための基地造りをするのですか。許されません。今すぐ止めて下さい。
(2)辺野古の設計業務は、官製談合だ!
県は変更申請書の審査は年末から翌年までかかると防衛局に通知していました。
しかし設計変更申請書がいまだ審査中にもかかわらず、沖縄防衛局は、地盤改良工事・護岸工事の実施設計委託業務を発注していたことがわかりました。県の審査をないがしろにすることは許されません。実施設計とは、変更申請書が承認された後に、工事着手前に具体的な工事内容をまとめ、県と「協議」するものなのです。
8月18日、「シュワブ(R2)土木基本設計業務」を日本工営、日本港湾コンサルタント、中電技術コンサルタント、中央開発共同企業体と8億5千万円で契約していたのです。
この設計業務は、日本工営・日本港湾コンサルタントの2社が独占しています。設計業務は2012年から始まり、毎年のように発注され、契約された16件の業務委託の契約金の総額が、何と61億5946万円にもなるのです。その落札率は16件のうち9件が99.99%~99.8%で、残りの6件も90.00%を越えているのです。
例えば、「シュワブ(R元)統括事業整理業務(その1)」は、予定価格15億4338万円に対して、契約金額は15億4330万円と落札率は、99.9948%で、殆ど100%なのです。
「全国市民オンブスマン連絡会議」は90%以上は「落札疑惑」と言っているのですが、落札率99.9948%は、発注者と業者が事前に連絡を取り合わないと、こんな近似値金額を叩き出すことはできないはずです。
残りの7件は一般競争入札でしたが、そのうち6件は1社しか応札していないのです。公募プロポーザルによる入札の場合でも何社が応募したのか明らかにされていないのです。とても公平な競争による入札が行われているとはいえないのです。
2014年、大成建設が入札したときも入札金が大成建設だけが、56億と異常に低く、他社は60億、70億で自動的に大成建設に落札が決まったのでした。スーパーゼネコンの4社と官庁関与の官製談合の疑いは濃厚なのです。
この経緯は、勿論秘密裏にされていたのですが、沖縄タイムスがすっぱ抜いて明るみに出されたのです。
また、大成建設は2020年に不可解な工事契約打ち切りがなされ、改めて応募がなされて、再応募し、多額の契約金をせしめているのです。辺野古基地建設では、このような工事打ち切りが何度もおこなわれているし、この先あの軟弱地盤を抱え、15年も続く工事に、工事打ち切りは何回も行われていくことでしょう。大成建設にとって軟弱地盤は、痛くも痒くもないのです。このようにスーパーゼネコンは私達の血税を吸い取って行くのです。許すことはできません。
(3)軍事基地だけでなく核のゴミまで沖縄に押しつけようというのか
12月19日、那覇で「高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する対話型全国説明会」が開催されました。
沖縄には原発もないし、原発の電力供給も受けてはいません。それなのに何で、「沖縄で高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する説明会」をするのか。非常に不思議です、まさか沖縄に最終処分地を押しつけようとしているのではないか。と疑いの心が生じます。
ビデオ上映と担当者等の説明のあと、グループ討議があり、福島からの避難者から「何故まず原発を止めようとしないのか」と言う追及の意見や、「今日の説明は地層処分の技術的な問題に終始している。現行の原発推進政策を止めない限り、核のゴミは増え続ける。まず脱原発の方向性を示すことが必要ではないか」という意見が出されたりしたが、NUMOの担当者は「私どもは最終処分の技術的な問題を委託されている立場なので、お答えできません」と逃げられたという。
2017年に発表された科学的特性マップでは、沖縄のほぼ全域が地層処分の「適地」とされているそうですが、沖縄の中南部には活断層が集中しており、適地と言えないことは明らかです。辺野古にも活断層があるのではないかといわれています。NUMOの担当者は必死に「沖縄に地層処分をお願いするものではありません」とくり返していたが、何で沖縄で、こんな説明会をするのか。軍事基地だけでなく、核のゴミまで沖縄に押しつけようという魂胆ではないのか。
(4)「わずか3行」の名護市長の意見書案は市議会で否決された
防衛局が出している辺野古新基地建設工事の設計変更申請について、県は承認するかどうか判断する前に名護市に意見を求めていました。
これに対して渡具知市長は「名護市辺野古地区地先を埋め立てて普天間飛行場代替施設建設のための造成用地(作業ヤード)を使用することを取りやめ、埋立区域から名護市辺野古地区地先を削除する埋立地の用途の変更については、異議はない」というたった3行の意見書を出そうとしましたが、市議会で否決されました。野党議員から「軟弱地盤に関する設計変更なども含めて市民意見を反映させるべき」といった意見や「もっと議論を重ねる必要がある」などの意見が相次ぎました。名護市在住者から提出された意見書は579件で、全て新基地建設に否定的意見でした。意見の主な概要は、「軟弱地盤や活断層があり、基地建設は不可能」「地盤改良が見込めない中で膨大な税金の投入は不当」と新基地建設は不可能との見方があった。「汚濁が拡散し、大浦湾の環境破壊は深刻化している」「サンゴやジュゴンなどの生物が危機にさらされる」とするものや、「これ以上新設の基地はいらない」などの意見もありました。辺野古漁港周辺の埋め立てを取りやめる「埋め立て地の用途変更」に関する意見はなく、肯定的、中立的な意見もなかったのです。市長の「わずか3行の意見書案」は、与党の中からも「一旦取り下げてはどうか」という意見が出され、12月21日の名護市議会で反対多数で否決されたのです。
この日、野党から、辺野古新基地建設のための美謝川付け替え工事に向けた辺野古ダムでのボーリング調査の中止を求める決議案が出され、「ダム湖面での行為には名護市との協議が必要だ」という「ボーリング調査の中止を求める決議案」は起立多数で採択されたのです。
大成建設は、この沖縄県民の圧倒的多数の怒りの意見書提出と地元名護市の市議会の怒りの対応を知ったら、今すぐ工事を止めて、辺野古から撤退して下さい。
(5)軟弱地盤はサンゴ由来の土で、工事は難航する
1月13日、完成したばかりの那覇空港第2滑走路埋立事業でも、陥没や空洞が発生していました。8個所で38回も発生したのです。このまま放置すれば更に陥没が続き、極めて深刻な事態となるでしょう。今回発生した個所では当初から不等沈下リスクが予測されていたため、フィルター層設置等の対策が講じられていたのですが、それにもかかわらず今回の事態となってしまったのです。辺野古新基地建設でも全く同じ工法が使われているので、同じような事態が生ずるのではないでしょうか。
辺野古のボーリング調査の値は専門家から見ても、想像を超える値だそうです。「正直大変驚きました」「私達はこれまで軟弱地盤があると指摘してきましたが、まさかこれ程酷い数値とは予想していませんでした」と述べています。
特に深刻なのは,埋め立て海域で最も深い「C1」と呼ばれるケーソン護岸建設予定地付近にあるB28とB26地点の調査結果です。この海域は谷間地形で,地下約40mの深さまで軟らかい砂や粘土が堆積していて、地盤の強度を示す「N値」が0だったのです。その「N値」0の個所が何とB28地点で23個所、B26地点で8個所もあったのです。この「N値」0というのは、63.5Kgのハンマーを置くと、ズブズブと沈んでしまう、測定できないマヨネーズ状態を言うのです。
しかも、この大浦湾の軟弱地盤の粘土は、関西空港や羽田空港の軟弱地盤の粘土とは違い,サンゴ由来の,つまりサンゴが細かくなった砂粒で出来ていて、ハンマーを置くとつるつるすべって沈んでいくのです。だから震度2以下の地震でも、あの重たいケーソン護岸も傾いたり、沈むかもしれないのです。
一昨年の9月に開かれた沖縄防衛局の有識者会議で、出席した委員から「大浦湾の軟弱地盤は関西新空港や羽田空港の軟弱地盤の粘土と違うサンゴ由来の特殊な土でできているので、推定値ではなく、実際の試験結果を活用した設計が必要だ」と述べていました。
またある委員は「『C1』地点の駐機場(エプロン)予定地の地盤が谷の形状でそこに軟弱地盤が溜まっていて、多分ここは、地盤改良後にも沈下が起きる可能性があり、しっかり対策を検討しておく必要がある」と述べています。しかし、防衛局はこれらの発言を隠し、発言者の名前を公表していません。
また、沖縄辺野古調査団の代表・立石雅昭新潟大学名誉教授らは、護岸の安定性を調査し、「現状のまま工事が進めば、埋め立て護岸が震度2以下の地震により崩壊する可能性が高い」と発表しました。「施工期間中でも構造物の安定が保てないことが判明した」と言っています。
つまり、この軟弱地盤の上に基地建設はできないのです。防衛局が設置した有識者会議の学者からでさえ、その困難さを吐露しているではありませんか。
大成建設は無駄な税金を使うのではなく、今すぐ基地建設を止めなさい。そして、その税金をコロナ対策に回しなさい。人殺しのための基地建設を止めて、人を救うためのコロナ対策にお金を回しなさい。
(2)個人の意見
●Y1さん
大成建設は、このビルの上の階にいますけども、沖縄の辺野古のうみを埋め立てて、ジュゴンとか非常に希少な生物や世界的にも希少な生物が棲んでいる海を埋め立てて、ここから天神に至るぐらいの面積を土砂で自然の海を埋め立ててしまう工事をやっています。
埋め立てる海が軟弱です。・・・つまり砂上の楼閣というかですね。軟弱な地盤があるということが分かっていますけども、しかし、無理に砂杭7000本を埋め込んで、地盤を固くして作る、非常に不可能に近いと言われています。自然がある辺野古の海に、大成建設は米軍基地を造っているのです。
沖縄の住民の人達の意見を県がまとめて、住民投票を行ったことがあります。住民投票でも7割以上の人が反対していました。沖縄では全く賛成されていません。賛成されないどころか、反対運動が、非常に大きくなり、大きな企業を含めてこれには反対していくという見解で、県民組織が作られて何万人もの集会が毎年行われています。そんな声に大成建設は耳を貸そうとはしません。私達がこうやって申し入れを行っても、一切会おうとしませんし、この建物の中に入って申し入れすることすらいけないと言っています。本当に人の話を聞こうとしない大成建設は、最後には呆れてしまいます。
沖縄の海を埋め立ててしまうということは、希少生物であるジュゴンや沖縄にしかない珊瑚、新しく発見された新種とかアオサンゴとか希少な生物がたくさんいるんですけれども、そこを全部埋め立てるということで、自然も何もない状態です。埋め立てて殺してしまうということですから、それも大成建設の工事が自然を守ると言うことは全く嘘です。このことについては大成建設の土砂投入に対して止めろと言う声が沖縄でも高まっていますし、現地で座り込みをしたり、違法車両を止めようとして、住民の人達がずーと前から坐り込み、毎日のように阻止の行動を続けています。
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