ぐっと気温が下がった11月19日、朝9時から、都内8か所の辺野古基地建設受注ゼネコンを回る1日アクションが始まった。
最初は大林組、あさイチなので参加者もばらばらと集まってくる。インターシティという巨大なビルの3階から上が大林組だ。9時から面談。昨年同様、要請書を受け取るという数少ない会社なので、緊張も高まる。辺野古でカヌーを漕ぐ千葉和夫さん、若者の高瀬君、私の3人で3階の受付に向かう。総務の担当2名と話をした。要請書を読み上げ、「現場の労働者から「奴隷のようだ」という声が上がっている」と話す。また自然の大切さ、大浦湾の生き物の豊かさについて話し、そもそも軍事基地を造ることはどうなのかを問うと「粛々と進めます」との答え。「粛々と」という言葉を聞くと、辺野古を推進した菅義偉官房長官のちに首相を思い出す。
外に出ると23人もの仲間がプラカードを持って待っていて、その後報告をした。コールをして終了。前回から1社増え、8社を一日で回るので、駆け足になる。
汐留にある安藤ハザマは、当初から要請書を受け取らないという。プラカードを持った仲間たちがペデストリアンデッキにずらっと並び、リレートークをして、出てきている社員に向かって、辺野古への思いを語った。参加者は25人。
今回の要請書は、沖縄の軍事植民地化が進む中、受注企業として日本政府と一緒になって沖縄の人々の民意を無視し、基地を造る会社としての社会的責任を問うものとした。
不動テトラは、私たちが到着する前から、二人の社員が入り口に立ち、にらみを利かせていた。「不動テトラの社員なら要請書を受け取ってほしい」と何度も問いつめたが、受け取らないという。不動テトラは、現在工事が止まっているサンドコンパクションパイル工法を開発し、サンドコンパクション船を所有する会社だ。不動テトラが、90mの軟弱地盤の工事は不可能だと言って工事を止めれば、大浦湾の埋め立ては止まる。力を込めて抗議した。参加者は26人。
東洋建設は神保町にあり、ちょうどランチタイムで、人通りの多いところだ。ここも要請書も受け取らないということだったが、4~5名の作業服を着た若い社員が出てきて見張っていたので、「要請書を受け取ってもらえませんか」と訴えた。マリコン(海洋土木会社)として、工事の見通しが立たないのではないかと訴えた。参加者は徐々にふえ31人。
五洋建設は、飯田橋東口に自社ビルがある。マリコンの業績トップの会社として、防衛省の工事を請け続けている。私たちも10年近くも抗議し続けている。五洋建設は、電話をかけた先から「要請書は受け取りません」という社会的責任を放棄したような会社だ。最深部90mの部分のケーソン工事を請け負っている。37人が集まって、ビルから出入りする人に声をかけたり、何度も警備員に声をかけたりしたが、反応なし。しかし、2階の窓からちらちらとのぞく社員が何人もいて、私たちが来ていることは気にしているようだった。今後も、抗議を続けていく。
日本工営も私たちが抗議をし続けている建設コンサルタントで、いつも警備員が対応する。電話で社員に要請書を受け取ってほしいと要請するのだが、対応は変わらない。今回は、若者5名と私と途中からもう一人7名でビルに入り、日本工営の受付前で警備員と話した。「警備員では話にならないので、責任ある人を出しでほしい」ということを強く迫り、「上に伝える」とのこと。「会社に伝えている」といつも言うのだが、対応が変わらない。若者たちが、サイレントアクションを始めたこともあるので、我慢強く粘り強く、闘っていくしかない。設計と統括事業監理業務を請け負っている核心的な企業である。参加者42人。
東亜建設は、最寄りの新宿駅から20分近くも歩く会社なのだが、50人もの参加者が集まってくれた。社員が数人出てきて、こちらの写真を撮ったりしている。「要請書は受け取らない」ことに、怒りと失望を覚える。ここも、海洋土木のマリコンだ。
暗くなりかけたところを、大成建設前まで歩く。大成建設は「回答はしないが、要請書は受け取る」との約束だったので、5時まで待つ。昨年同様2名の総務部の社員が出てきて、要請書を読み上げるのを聞いていた。62名ほどが集まったので、せっかくなので話をしたい人はどうぞと声をかけたところ、元施工管理技士をしていて建設会社の環境破壊が耐えられなくて辞めたという若者が、大成建設の社員に向けて大きな自然破壊である辺野古基地建設をやめてほしいと訴えた。
大手ゼネコンは今決算期、大幅の黒字だと聞く。軍事に頼らない経営をしてほしい。
まとめ集会では、いろいろな人が話をしてくれた。へのこっかい(辺野古とともに国会前に座りこむ会)の山口明子さんが、「へのこっかいも沖縄の人たちが国会に座り込みたいけどできないという声を聞いて始めた運動。この受注企業への抗議も東京でしかできない闘いなので、頑張ろう」と話してくださった。他の報告はあげないが、若者の一人がストリーミングをしてくれたので、後にブログに上げたい。
今回、良かったことは、若者たちの参加が多かったことだ。環境問題やパレスチナ侵攻に反対する若者たちが、沖縄のことも自分事として考え、一日参加してくれた。そのうちの何人かは自分の言葉で、企業に工事をやめることを訴えてくれた。UDトークという視覚障がい者への支援なども若者たちが率先してやってくれた。
そして、若者のみならず、リレートークをして下さった方々のトークに、沖縄への思い、平和への思いが溢れていた。皆さんの参加また参加は出来なかったけれど団体賛同いただいたことに感謝します。受け取らない会社には、要請書を送りつけました。
基地建設では平和は作れない。沖縄の人々の声に耳を傾けながら、東京の地でやるべきことをやっていこうという気持ちを新たにしました。
延べ人数296人の行動となり、部分参加でも駆けつけてくださった皆さんに感謝です。
加藤宣子記
呼びかけ:Stop!辺野古埋め立てキャンペーン
共催:辺野古への基地建設を許さない実行委員会
辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会
賛同団体:戦争に協力しない!させない!練馬アクション ソムードの集い アジア連帯講座 平和をつくり出す宗教者ネット 基地のない沖縄をめざす宗教者の集い 日本山妙法寺 平和を考え行動する会 在日朝鮮人作家を読む会 辺野古土砂搬出反対!首都圏グループ あつまれ辺野古 ジュゴン保護キャンペーンセンター ピース・ニュース 沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志 バスストップから基地ストップの会 小松基地問題研究会 安和•塩川土砂搬出現場抗議行動有志 Okinawa Environmental Justice Project 島ぐるみ会議と神奈川を結ぶ会 沖縄を考える市民の会 全関東単一労働組合 日本基督教団神奈川教区社会委員会基地・自衛隊問題小委員会 スペース21 安保法制の廃止をめざす中野アピール実行委員会 あつまれ辺野古@関東 日韓民衆連帯全国ネットワーク 日韓民衆連帯委員会 沖縄の闘いと連帯する東京東部集会実行委員会 立川自衛隊監視テント村 経産省前テントひろば 市民の意見30の会・東京 反天ジャーナル編集委員会 天皇問題情報交換会 反安保実行委員会 あいち沖縄会議 不戦へのネットワーク 人権平和・浜松 うるま市島ぐるみ会議 宮城島の土を大浦湾埋め立てに使わせないうるま市民の会 沖縄戦の史実歪曲を許さず沖縄の真実を広める首都圏の会 市民と政治をつなぐ江東市民連合 労働運動活動者評議会 沖縄のたたかいと連帯する東京南部の会 沖縄意見広告運動 語やびら沖縄もあい練馬 ふぇみん婦人民主クラブ 島じまスタンディング 市民のひろば・憲法の会 すべての基地に「No!」を・ファイト神奈川 辺野古・高江を守ろう!NGOネットワーク アダンの会 福岡地区合同労働組合 大軍拡と基地強化にNO!アクション2025 反戦・反差別・アジアの人々と行動する連絡会(NWAA) 研究所テオリア 沖縄・琉球弧の声を届ける会 市民意見広告運動 ひょうたん島研究会 破防法・組対法に反対する共同行動 島ぐるみ会議と埼玉を結ぶ会 のりこえねっと LANDBACK うちなんちゅの怒りとともに!三多摩市民の会 横田行動実行委員会 道標 へのこっかい 奥間川流域保護基金 横田・基地公害をなくす会 木を植える会 日本音楽協議会東京都支部 砂川平和ひろば 核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島) むさしのから差別をなくす連絡会 追悼碑撤去NOの会 郵政シルバーユニオン アジア共同行動首都圏 AWC関東Youth 民族浄化に文学で抗う有志の会 小さな水俣の会 反戦兵士と連帯する会 「辺野古土砂搬出反対」全国連絡協議会 地域共闘交流会、三多摩労組争議団連絡会議、中部地区労働者交流会 南部地区労働者交流会 北部労働者共同闘争会議 西部地区労働者共闘会議 争議団連絡会議 東京・水俣病を告発する会 (一社)きぼう・未来・水俣 水俣病胎児性小児性患者・家族・支援者の会 パレスチナに自由と平和を!立川アクション ATTAC Japan(首都圏) 「収容ではなく安心安全な暮らしを」 辺野古新基地問題を考える川越の会 武器取引反対ネットワーク(NAJAT) STOP大軍拡アクション ピ一スボ一ト 「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会 戦争協力にNO!葛飾ネットワーク 沖縄と東京北部を結ぶ集い実行委員会(有志) 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック 辺野古ぶるー 海上ヘリ基地建設反対・平和と名護市政民主化を求める協議会(ヘリ基地反対協議会)(賛同103団体/11月15日現在)








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